5年半、証券会社に勤めた。
同じ部署の先輩とは、前世で姉妹だったのでは、と思うほど、
気が合った。
その先輩が、寿退職し、なんだかココロにぽっかり穴が開いたようだった。
もちろん、同期もいるし、周りの皆さんとも楽しくやっていたけど、
自分の進退について、初めて考えるようになった。
私が就職した平成2年は、まだまだ昭和カラーが色濃く、
寿退職が一般的。
女性で終身働く、という明確なビジョンを持った人は、
あまり私の周りにはいなかった。
私自身も、自分の将来について、長期的な展望など、持っていなかった。
同期の大半が、寿退職する中、
「自分探しのため」に、会社を辞め、
お琴のスキルアップをすることにした。
というか、スキルアップするために退職した。
その頃は、自分探しの、、、っていうフレーズは聞いたこともなかったわね。
必死の思いで、試験勉強をし、なんとかパスした。
一年間、会計事務所でアルバイトしながら、
お琴のスキルアップの会に参加した。
ここでも、大きく価値観を揺さぶられた。
「できる人は、できる!」
「上には、上がいる」
同好の士なので、価値観や、環境が似ている人が多かった。
何とか、一年間のスキルを修了し、
お別れ会の時に、一人がつぶやいた言葉が、
みんなのココロに刺さった。
「みんなは、高い山を目指してね。
私は裾野を拡げるわ!」
彼女のことを改めて見直した
っていうか、惚れ直したって感じでしたね~
一番じゃなくても、出来ることはある!
そんなことに、今頃、気づかされた
それからは、今まで以上に、お琴に邁進し、
つくづく「5時からオンナ」だったと思います。
もちろん、5時まで、も真面目にやってましたよ
1年の学びが終わり、
どうしようかと考えた時、
学生時代の友人が、
「仕事を探すなら、ハケンっていう手があるよ」と教えてくれた。
初めて聞く言葉だった。
紹介されるまま登録したら、
たしか、翌週には次の職場が決まった。